国際経済論96年アジア経済論96年トップ

アジア経済論7

1996年6月6日

アジアの経済と環境

1)開発と環境の両立は可能か

 開発とは何か……高い生活水準や福祉を達成し、人類がより豊かになることを
         最終目標とする
   ↓
 豊かさを追求する

 開発のレベルと統計
 経済指標……GNP成長率
     ……実質購買力
     ……一人当たりGNP
     ……人口増加率
     ……エネルギー消費量  

 開発が進めば、環境破壊につながるのか?
 ・3年前のブラジルの会議……持続可能な開発を目標とする
 ・開発……環境コストを伴う

 cf.2050年世界人口推定100億人
   現在のペースで開発が続いたら、環境はそれに耐えられるのか?
  ☆食糧の問題など

   中国 1人あたり5000Kのエネルギー消費量
          (日本の1/6)
      中国が日本並にエネルギーを消費するようになったらどうなるのか

   ・先進国が環境破壊を理由に開発途上国の開発に口を挟むことはできない

2)地域型環境問題

 日本:大気・水の汚染、有害物質による原因不明の病気

 中国:石炭をエネルギー源としていために大気汚染発生
    2億人が基準を越える汚い水を飲んでいる
           ↓
    中国、環境か開発かのジレンマ
    その他、アジア地域も同様

3)環境保全

  70年代前後……大気汚染防止条例
       ……海洋保全
      ……森林保全条例

  環境総局(中国)……(日本の環境庁に相当)

 cf.タバコ
 中国   行政機関は禁煙
      飛行機(国内便)は禁煙
      毛沢東、トウ小平はヘビースモーカー
 シンガポール タバコの吸い殻のポイ捨てに対して多額の罰金を課す。

4)投資と環境

 日本で製造業を行う場合、環境保全への投資が義務づけられる
           ↓
 そのため、公害を起こしやすい業種はコスト面からも海外へ移る

 汚染越境の問題

 例、日本の酸性雨
   中国が一因といわれている

   中米ゴミ紛争
   中国、近年、米国から紙屑を大量に輸入している
   原材料不足 → 紙価上昇のため
   米から紙屑を輸入、その中に工場の廃棄物が入っている場合がある

5)環境と貧困

 アフリカ  環境難民 → 環境破壊のために難民化
              焼き畑農業などのため

 熱帯雨林の伐採……地元の人が農地拡張のために焼き払う
          木材の商業的伐採 → 途上国が開発資金を得るために資源の
                     切り売り

 1、オゾン層の破壊      例、紫外線による皮膚ガン
 2、地球温暖化        例、暖冬 
 3、酸性雨          例、木の立ち枯れ
 4、有害廃棄物の越境移動
 5、海洋汚染         例、石油などの海への流出、海洋生物の乱獲
 6、野生生物の減少      例、トキの絶滅
 7、熱帯雨林の減少
 8、砂漠化

環境問題

 市民団体、非政府団体による環境問題への関心の高まり、市民レベルでの高まりが
 必要

 しかし、民間ボランティアは、資金などの問題に直面する
          ↓
        企業に期待

 日本企業 ISO4000(国際基準) を守ろうとしている

 cf.アセアン諸国でも環境への関心が高まるであろう

 cf.アジア各国、環境保全のための行政機関を持つ

  例、韓国 環境処
    中国 環境総局
    台湾 行政院環境保護署

・メニュー

アジア経済論 前期

アジア経済論 後期