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■「日本語教育新聞 第25号」9面より

<北京の日本語学校> 現状と課題<下>「”北京で1番”を目指す 北京平成日本語学校」


 「北京平成日本語学校」は日本留学の事前教育と高校や大学、企業への教師派遣を行っている。日本人教師を中心に直接法で教え、それをサポートする形で中国人教師を採用している。学生の年齢は15歳から58歳と幅広い。

 「中国での日本語教育の教授法や教材は日本の国文法に基づいており、日本で主流の日本語文法とアプローチの仕方が違うので学生に混乱を与える場合がある」と副校長の内田真人氏は語る。その点を改善するため、日本の教材を活用し、日本人教師を主流にしていると言う。

 「今年の四月に日本国内で中国人留学生・就学生の受け入れ政策の転換が行われ、努力して、日本語を学習する者が経済的事情で留学できず、さほど真剣に取り組まない者が親の経済力ゆえに留学できることが多くなった。

 一方、日本入国管理局が、語学学校に留学する場合は日本語能力試験の4級、大学の場合は2級と明確に基準を出したことは学ぶ学生に良い目標を与えた。

 他方、一部の私立大学で入試の成績優秀者に渡航前奨学金の支給を決定し、経済面での補助をする動きがあり、非常に喜ばれた。現地としては学習者の励みとなる制度や体制が整うことを望んでいる」、とも語る。

 現場教員の橋本安代先生は「日本人教師が初めて中国人学習者に教えると態度が悪いと感じる方が多い。しかし、中国人にとって、日本人の『はい』という語感と用法は母語文化の中にはない。そんな中国文化や中国人の考え方を少しでも理解して、中国に教えに来てくれたら、学習者の態度が理解でき、長続きしてよいのでは」と語る。

 最後に北京平成日本語学校は北京で一番の日本語学校を目指してまい進していく、と熱く語った。(北京・小林)

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