森田ゼミ96年黒旗福助トップ

hukusuke  福助10号  
発行所 :Y.H.アカデミー
パトロン:森田ゼミナール様

政治学 選挙について

 議会制民主主義をとる現代国家では、選挙を通して国民の政治参加が可能となる。その意味で公正で民主的な選挙制度、すなわち普通選挙・平等選挙・直接選挙・秘密選挙など、民主的な選挙制度の原則が確立されなければならない。

 選挙において、多数派に有利か少数派に有利かは、選挙制度のしくみからいえば、選挙区の定め方と投票制度に関係し、特に選挙区の定め方に大きく影響される。選挙区の定め方には、一つの選挙区に1人の議員定数を配分する小選挙区制と、2人以上を配分する大選挙区制とがあるが(わが国の従来の衆議院議員選挙のように、一選挙区に2〜6名の議員定数を配分する場合を、特に中選挙区制という)、おおむね小選挙区制は多数代表制となり、大選挙区制は少数代表制となる。(おわり) 

(ポイント)
・小選挙区制の長所:二大政党の対立による政局の安定をもたらす可能性が強い。
・小選挙区制の短所:少数政党の成長をはばみ、死票が最も多く出る。
・大選挙区制の長所:少数政党も当選可能となり、死票が少ない。
・大選挙区制の短所:小政党の乱立で、政局の不安定を招く可能性が強い。
・比例代表制の長所:得票数に応じて各党に公平な議席配分ができる。また死票が少ない。
・比例代表制の短所:当選者が多数の政党に分散され、小党分立で政権が不安定になりやすい。