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「先駆の人」第2号

1995年6月28日

やすらかなる国夕イへ

  E93 加藤

 昨年の9月、アルバイトの先輩と共に、タイヘ出かけた。皆さんはタイという国 にどんな印象をもっているのだろうか?僕の場合、現地へ直接出かけた事で、最初 の印象とかなり変わった様な気がする。

 バンコクに到着すると、バンコク名物の交通渋滞は有名であるが実に日本車の多 いことに驚かされた。また、日系デパートの多さにもびっくりした。例えば、伊勢 丹、東急、etc.・・いたる所で日系企業の名を見つけることができた。日 系企業の進出と経済の発展の勢いを肌で感じられた気がする。

 一方、我々はバンコクを後にして、コラートと呼ばれる田舎町へ向かった。

 バンコクから電車で半日バスで半日と2日間はほとんど移動日にあてられた。と ても蒸し暑いバスの中から見える風景は、バンコクのそれとはたいへん異なってい た。

 北部の町では、産業の大部分が農業である。ところが、近年の経済発展により、 大都市と農村の経済格差は広がり、その自給自足体制は崩壊、さらに貧しい人々は 現金収入を求めて大都市へと集中する。

 そしてさらに、仕事のない人々がバンコクから約5Km離れたスラム街に迷い込 む。こんな悪循環が今もくりかえされている。そう言えば、バンコク市内の駅では 何やら大きな荷物をかかえた人々が何十人もホームに座り込んでいる光景を思い出 す。冷蔵庫、ラジオ、テレビ、といった電気製品の流入を通じ、人々は都市へ強い 憧れをもって上京する。それらのために少女達は売春宿へ、そして多くの子供達が 安い賃金で働かされている。

 我々は、日本人としてというより、人間として、タイやその他の途上国にどんな 協力ができるのか、経済発展の影で見えにくい部分までケアーできる余裕も必要な のではないかと思う。


 みなさん、6月25日に行なわれた合同コンパばどうでしたか。日本人の学生と 留学生にとってコミュニケーションを取る良い機会となったのではないだろうか。 二次会のカラオケては、日本語、韓国語、中国語など様々な歌声が飛び交いました。 留学生皆さんの日本語による歌のうまさにはとても驚かされました。中でも特に、 テレサテンや美空ひばりは中国でも人気があるそうです。

 さて、編集部ではみなさんの原稿をお待ちしています。内容はいっさい問いませ ん。例えば、美味しい中華料理のお店について、日本に来て気づいた奇妙な習慣に ついて etc. とにかくゼミ内のコミュニケーションを取る窓口になれたらいいと考 えています。「編集部」


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