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一日本語学校の視点から見る中国北京の日本語教育

私立大学

 以前の計画経済下において中国の大学は、基本的にすべて国営であったため、中国の私立大学の歴史は1978年の改革開放以後に始まり、1980年代前半から創立されるようになった。

 1980年代に設立され、十数年以上の歴史を有する私立大学はすでに社会でも認知されるようになっているが、中国の私立大学は玉石混交といった様相で学校によっては社会的な評価が得られていない。そのため、私立大学には実用教育の風潮があり、本校同様民間学校ということもあり、提携の自由度は職業高校に比べ、非常に高く、提携モデルも非常に多様であった。

 2000年は第1期生の成功を受けて、学生募集を拡大し、私立P大学から日本人教師の派遣を受けたり、私立Q大学から教室を借りたりしながら舵取りをした。北京は、中国で最も学校施設が集中している地域であり、言い換えれば教育資源が供給過剰でもある。本校はこれを利用し、私立大学から経営資源を必要に応じて調達することができた。

 本校と私立大学の提携関係が大きく変わるのが2004年である。従来は、本校がサービスの受益者であったが、供給者になった。私立R大学、私立S大学、国立T大学、私立U大学、私立X大学に日本語教師を派遣し、私立R大学と私立U大学に至っては、日本語教育のカリキュラムの作成を含むすべてを請け負った。


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中国 北京平成日本語学校
2006年1月 内田真人