アジア経済論96年国際経済論96年トップ

国際経済論19

世界貿易の構造の変化

1996年11月21日

1、世界経済のグローバル化

「中国経済のフロンティア」 P.28〜

グローバル化(地球化) → FAX、インターネットなどの通信技術の通信技術の飛躍的向上
              がグローバル化を加速させている。


2、ブロック化(局地経済圏)

経済同盟

例、EU
EEC → EC → EU(12カ国加盟)

*EU加盟国は1国のビザを取得すれば後はどこでも自由に行き来することができ
 る。
→相互補完
→人間の移動が活発になる。
 労働力の移動が活発になる。

cf.ASEAN

cf.APEC
  米国、中国、日本、アジアNIESの各国首脳が集まって経済問題について話し合う。
 最近では政治問題についても話し合うようになった。

3、市場化、民営化

資本主義、社会主義

物価が市場の変化に敏感に反応していく。

日本は典型的な市場主義のスタイルをとっていない。
アジアにおいては、香港が典型的な市場主義といえる。
          ↓
         小さな政府、自由放任

日本は大きな政府 → 政府の力によって市場をコントロールしていく。

アジア諸国の大半は、企業の活動を政府がコントロールしている。
台湾や韓国の形態をとっているのが最近の中国である。

労働者が国に頼り、国が企業を頼る。このような共同体において責任があるのは、
政府だけである。

大きい政府 ー→ 開発独裁傾向が強い
         例、中国政府


東アジアの急成長(90年)

 中国  13%
 ASEAN  9%
 NIES 6〜7%
 日本 1〜3%

1950〜1990年代における経済成長

 日本の高度成長 ー→ NIESの高度成長 ー→ ASEANの高度成長
            ・漢江の奇跡(韓国)    中国の高度成長
            ・台湾の奇跡       (78年〜17年間2桁成長を
             (18年間、2桁成長      継続中)

・工業化の動きが止まったわけではない。
・アジアは停滞のアジア、教養のないアジアというイメージが強い。

・日本の投資家や香港の金持ちがオーストラリアの土地を買い占める。
→土地の値段が上がる → 現地の白人には買えなくなる。
→アジア人排斥運動が起こる。

4、工業化

輸出の工業化率:輸出総額にしめる工業製品の比重

    1965年   1989年
韓国   61%     93%
台湾   42%     95%
タイ  5.8%     54%
中国   46%(78年)  80%(現在90%)

輸出工業化率とは、それだけ輸出が多くなされていることを示している。

5、貿易振興業

「中国経済のフロンティア
 P.43 表2-9 1978〜93年中国対外貿易の推移

 P.41 表2-8 世界貿易マトリックス

 P.33 表2-3 世界の貿易収支構造

(1980-1990)  80年  90年 (億ドル)
 米 国   -313  -1239(先進諸国全体の赤字-1183億ドルよりも多い。)
 日 本   -109   +524
 中 国    -18   +109

*中国の対米黒字は日本の対米黒字を上回っている。つまり、米国は中国や日本に
 よって貿易赤字になっている。
*中国の外貨準備高は1,000億ドルを超えた。

雑談(先週の休講について)

国務院華僑弁公室の招聘で中国に行っていたので先週の講義を休講した。

江沢民主席と会見。

・メニュー