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国際経済論20

中国の産業技術政策の展開と技術導入

1996年11月28日

第3章 産業技術政策の展開と技術導入

1、技術導入の歴史と発展
(1)1950〜1960年  500
(2)1962〜1968年   84
(3)1973〜1977年   26
(4)1976〜1978年  105
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後発性利益
例、中国の鉄鋼生産
  中国は短期間で100万トンの鉄を生産できるようになった。

宝山製鉄所  上海(上海は資源が乏しい)
       製鉄所は資源に近いところにつくるべきという意見もあった。
       そのため、宝山製鉄所の建設には当初、大きな反対があった。

1979年 第一期工程  5,000人
    第一工場 ← 新日鉄の君津工場をモデルにしたもの

   →日本の生産方式を導入
    5,000人
     ↓
    15,000人
     ↓
    11,000人で1,000万トン生産 ← 少人数で大きな生産

*米国の製鉄所が日本の製鉄所に負けた理由

 日本の製鉄所は米国の製鉄所からいろんなノウハウを学んだ。
             ↓
 コストを抑えた日本の製鉄所が米国の製鉄所に勝った。


資源に近いところ → 市場に近いところ

中国は1950〜1960年代の10年間の間に旧ソ連や東欧から約500ものプロジェクトを
導入した。その後、旧ソ連との関係が悪化することによって、中国のプロジェク
ト引き受け国が日本へと変わっていく。

「中国経済のフロンティア」 P.59より

技術導入の概念

      ┌ハード技術┬プラント
      │     └部品
      │     ┌ライセンス
   技 術┼ソ フ ト┼サービス
      │     └合作生産
      │    
  専門家┬┴人材交流
  技 師┘

例えば、日本が中国の工場と契約した場合技術者の育成が条件として盛り込まれる。

2つのパターン ・日本の技術者を中国の工場へ派遣
        ・中国人を技術留学生として日本に迎える

日本の技術契約の低さに各国は不満がある。

日本が各国に対し技術を出さない理由
→短期間に途上国が後発性利益を得るから

直接投資

途上国
?技術を身につける
?輸入代替
?国産化政策

先進国
?技術の優越性を保つ
?輸出増

*日本は中国との貿易には積極的であるが、中国への技術移転に関しては消極的。


1、技術貿易(技術契約の管理)

2、技術市場の育成

・技術商品
・産学共同
 例、米国では会社の社長でありしかも大学教授という人たちがいる。

 →技術の商品化を認めだしたから、大学の中においても、技術の商品化がささ
  やかれ出した。

農業生産への技術貢献度

生産要因
・資金要因
・人的要因
・技術要因

例、江蘇省
  人口7,000万人
  一人当たり面積小さい

  →江蘇省 農産物の生産 中国NO.1
  →何故、小さい土地でも生産量が多いのか
  →技術で生産量を上げている

*中国は小麦の生産性では日本を上回っている。

工業の生産性

工業の生産性 → 宝山製鉄所

しかしながら、まだまだ中国では低い生産性に高いエネルギーを消費している。

   GDP100ドル
日本 0.8tエネルギー
中国  40tエネルギー


中国の1人当たりGNP400ドル。しかし、環境のひどさは日本の1940〜1950年代
当時(GNP400ドル)よりも遥かに酷い。

→いかにエネルギーを使わないで生産性を上げていくかが問題となる。

日本の役割

・科学技術の共有
・相互補完

途上国の環境保全
途上国への技術導入
   ↓
先進国企業の発展につながっていくものである。

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